⑫技術者に求められるコンピテンシーと筆記試験での採点基準


こんな人に読んでほしい

コンピテンシーについて理解したい人

技術士試験で合格点を取りたい人

技術士にとって最も重要な『コンピテンシー』

ここでは、聞きなれないコンピテンシーについての解説と、

技術士試験との対応について解説します。

■技術者に求められるコンピテンシーとは?

技術士試験の根幹にかかわる物です。
必ず説明できるようにしましょう

  1. 専門的学識
    それぞれの分野に対する専門的知識、と考えておいて良いでしょう。
  2. 問題解決
    何かの「問題」に対し、それを解決するための「課題」を定義する能力、およびそれを解決する能力 と考えてください。
    ①問題発生⇒②発生要因を調査⇒③制約要因を整理⇒④課題の抽出⇒⑤課題に関連し、複数の解決策を提示
  3. 評価
    得てして、問題解決を行う上で、その結果の評価、および解決策を導入したことによって生じる波及効果を予測する能力と思ってください。
  4. 技術者倫理
    日本技術士会によって『技術士倫理綱領』が制定されており、その内容を理解しておく必要があります。
    1. 技術士は、公衆の安全、健康及び福利を最優先する。(安全・健康・福利の優先)
    2. 技術士は、地球環境の保全等、将来世代にわたって持続可能な社会の実現に貢献する。(持続可能な社会の実現)
    3. 技術士は、品位の向上、信用の保持に努め、専門職にふさわしく行動する。(信用の保持)
    4. 技術士は、自分や協業者の力量が及ぶ範囲で確信の持てる業務に携わる。(有能性の重視)
    5. 技術士は、報告、説明又は発表を、客観的で事実に基づいた情報を用いて行う。(真実性の確保)
    6. 技術士は、公正な分析と判断に基づき、託された業務を誠実に履行する。(公正かつ誠実な履行)
    7. 技術士は、業務上知り得た秘密情報を適切に管理し、定められた範囲でのみ使用する。(秘密情報の保護)
    8. 技術士は、業務に関わる国・地域の法令等を遵守し、文化を尊重する。(法令等の遵守)
    9. 技術士は、業務上の関係者と相互に信頼し、相手の立場を尊重して協力する。(相互の尊重)
    10. 技術士は、専門分野の力量及び技術と社会が接する領域の知識を常に高めるとともに、人材育成に努める。(継続研鑽と人材育成)
  5. マネジメント
    コストと納期など、トレードオフである事象に対し、プロジェクトの制約を満たすこと目的として、
    人員・金銭・資源・情報などの配分を行うことです。
  6. コミュニケーション
    業務を進めるうえで、自身の専門とする内容を関係者に効果的に伝達し、また、関係者の意図をくみ取ること、とお考えいただきたいと思います。具体例を出すと、図面や正確な文書を用いて意図を伝達する、というイメージです。
  7. リーダーシップ
    プロジェクトを遂行する場合、関係者同士の利害が対立することがあります。(例:納期を早くしてほしい人⇔突貫作業で余分なコストがかかるのを嫌がる人)これに対し、すべての関係者が納得する中庸案に落ち着くように意見を調整する能力のことです。
    ※よく勘違いされますが、部活のキャプテンが部員を引っ張るのとは異なります。
  8. 継続研さん
    科学技術は常に進歩しています。継続研さんを怠ると、顧客に最新・最善の提案ができないこととなります。
    そのため、継続研さんを行うことで常に最新の知識を持っていることを求められます。

■採点基準とコンピテンシーの関係

文部科学省では、技術士試験の『試験科目別確認項目』を提示しています。書き換えた表を下記に示します。

実際の試験では必須Ⅰ~選択Ⅲのどの設問がどのコンピテンシーに対応しているかに気を付ける必要があります。

下記の記事では、勉強方法とともに受かる解答構成をご紹介しますので参考にしてみてください

■記事の紹介

いかがだったでしょうか。

他にも筆記試験当日の流れや、口頭試験当日の流れも説明していますので、

こちらも参考にしていただければ幸いです。


“⑫技術者に求められるコンピテンシーと筆記試験での採点基準” への1件のコメント

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